津波の実験


中学部のコリス(サイエンス)の時間に、津波の実験をしました。テーマとファシリテーターは年度初めに決めたものです。

今回の実験のファシリテーターはやることがいっぱいありました。スタッフもどうしたらいいかピンとくるアイデアはないし、学校に長い水槽はないし、そもそも、どんなことを実験したら、津波の実験になるのかすらわからない感じから始めました。
まずは、学校にあった衣装ケースで津波の実験ができるのかをやってみましたが、「波は起きるけど、津波っぽくならない」ということになったようです。ようです、というのは、ファシリテーターが自主的に予備実験をしたので、スタッフは現場を見ていないからなのです。

 

いろいろ試した結果、学校の前にちょうどいい傾斜のある溝があり、また、ちょうどいい感じにせき止め構造を作れる箇所があるのを発見し、それを利用することになりました。溝をせき止めて一定量の水をため、せき止め板を引き抜くことで津波を起こす、という方法にたどり着きました。いつも見慣れた溝でも、見方が変われば、素晴らしい実験装置になるんですね。ファシリテーターのこの一連の予備実験が、とても素敵な探究の時間になっていたと思います。

 

プログラム選択者は、津波で流されにくいオブジェづくりをして、本番の日に備えました。
本番の日は、まず、室内で津波クイズでアイスブレイクをし、外に出て、チームごとに溝の中に津波を避ける構造をつくって、その後ろに設置したオブジェがいくつ流されるかを競いました。

ビニール袋で作った土嚢と土嚢の前に波よけ装置を設置したチーム、土嚢をたくさん(高さ、距離とも)積んだチーム、ペットボトルに砂を詰めたものを立てたチームがありました。オブジェがたくさん流されてしまったのは、ペットボトルのチームでした。
オブジェと津波との関係で、水がおもしろい挙動を示したのは、三角柱のオブジェで、津波が来る方向に三角の頂点を向けていると、津波が頂点で両側に分かれて、倒れませんでした。オブジェも、木で作った人、針金と粘土で作った人など、さまざまでした。

~ファシリテーターの感想~
MNさん:結構ギリギリで思想?が決定したけど、みんな楽しんでくれた?かもしれんし、津波(笑)も実験できたし自分も楽しかったので満足です。
Eさん:夏休み中クイズを作っておいてよかったと思ったのと、最終的には思ったよりうまくいった。
MDさん:津波の実験だけど波は起きても津波っぽくはならなくて結局内容を変えようということで本番四日前に実験内容が決まって、前実験とかもなく不安やったし堤防をつくる材料とかもなんでもいいよって言ったりしたあたり本当に適当やったな~と思うけどみんなしっかり堤防つくってて凄いなーと感心した。

今回のコリスは、いろいろな山を乗り越えて本番当日を迎えました。でも、山を乗り越えた人々のさわやかな顔が印象的でした。(NY)